生きたお金の遣い方

 私の大好きなさだまさしの日めくりカレンダー(正確には、PCのデスクトップに表示される)
を毎日確認の意味で、私の日記に書き込んでいる。先月、こんな一文があった。

            5月11日 (木)
                『僕は浪費家。
                 でもね、無ければ遣わない。
                 あればあるだけ遣う。
                 だって、お金は動くから意味がある。
                 持って死んでどうする?
                 活かしてナンボ。
                 余ってるあなた。
                 面白く遣ったげようか?』

            5月12日 (金)
                『お金、欲しいね。
                 でも、それは遣うため。
                「俺の所で滞ってくれなくていいから、
                 遣いたいときに通過して欲しい」って、
                 ある人が言った。
                 まさにそのとおり。
                 通過待ち、長いねえ


 うーん、私もこんなお金の使い方してみたいねぇ〜と思っていた。だけど、学生の子供が
2人もいる身で、それは贅沢だとわかっていた。

 ところが、先日こんなメールが私に届いた。

   『先程、小さな物を送りましたので、ご活用下さい。礼には及びませんよ。
    貴女の役に立てばシニアの皆が楽しめるかな〜?。と考えました。』

 
小さなものって何だろう?お菓子かな。と思って待っていたら、当日の夕方その品物は
届いた。(ちなみに「ゆうパック」。頑張ってるじゃん、郵政公社)で、早速中を開けてみたら
何と何とデジタルカメラが入っていた。それも、安物のちっちゃいヤツではなく、コンパクト
デジカメでは、たぶんかなりの性能を持つ最新型のCANONのデジカメである。

 実は、現在私が使っているデジカメは、2年前の8月に購入したものだが、毎日持ち歩
いて撮影しているので、もうかなりのガタが来ている。1日でもデジカメがないと困る生活
を送っているので、今のデジカメが壊れたときのことを考えて、家電量販店で、いろいろと
物色をしていた。

 私のデジカメに寄せる最低条件は、光学ズームが最低10倍はあること。そして、暗い室
内で撮影しても、比較的きれいに撮れること、というものである。それらの希望をお店の人
に伝えたら、「最近出た機種なんですけど、CANONのPowerShot S3 ISと言って、普通の
デジカメよりもISO感度がぐっとよくなっています。」と言われる。ちなみに今までのデジカメ
は「ISO400」が標準らしいが、このカメラは「ISO800」でも撮れるらしい。

 もう、私の心は「今のデジカメが壊れたら、これに買い換えよう」と決めていた。ただし、
壊れてから、だが・・・

 そんな私の気持ちを見透かしたように、例のシニアの方は、私が欲しいなーと思ってい
たその機種を送って下さった。しかも、今度のデジカメは600万画素なので、今までのデ
ジカメの倍ぐらいの容量を食うことになる。当然、メモリーも半端の容量ではたいした枚数
が撮れない。そんなことまで考えて下さって、SDカードの1Gのものまでつけて下さってい
た。どう考えても、素直に「ありがとうございます」だけで済む金額ではなさそうな品物で
ある。それで、丁重に辞退の理由をメールに書いて送った。すると、次のような返事が届
いた。
  
    CANON PowerShot S3 IS     SDカード 1G
   CANON PowerShot S3 IS(約5万円)     SDカード 1G(約8千円)


  『貴女のHPを見て、行動と文章(感性を含めて)、次の世代のシニアネットに
   必要な人材だと思って送りました。貴女が私の年代に成った時に次の世代
   に何かをして上げてくださいね。』

 そのほかにも自分はそんなにお金を残す必要も無いし、最低限で生活できればいいか
ら、というような内容も添えられていた。その人の名誉の為に書いておくが、決して、その
日暮らしの生活をされているわけでもないし、海外にもたびたび出かけられている。野営
をして、星空を楽しまれていたり、むしろ私たちから見れば精神的にはとても贅沢な生活
をされているように思う。そんなメールを読んで、冒頭のさだまさしの一文を思い出した訳
である。

 もちろん、私程度の者にこんな高価なデジカメをプレゼントして下さることが、生きたお金
の使い方であるとは思わない。しかし、この方や少なくとも私のHPを楽しみにしてくださっ
ている方々にとっては、「これからはこのデジカメで、もっともっといい写真を撮って、HPを
充実させて下さいね」という意味が込められているのだろうと思った。

 この方にとっては、これが生きたお金の使い道なのだと私も納得して、有り難くいただく
ことにした。そして、先ほどのメールにあった「貴方が私の年代に成った時に次の世代に
何かをして上げてくださいね」という言葉をしっかりかみしめようと思った。私が次の世代
に残せる物が何なのかはまだわからない。しかし、これから20年後、この言葉を実行でき
るような人間になっていなければと、改めて思った。

 最後に、その方のメールに添えられていた言葉が次である。

     『シニアの皆様を楽しませてくださいね、私も楽しみにしています。』
                                             (2006. 6. 2 記)

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