「夜回り先生」の講演、本当に感動しました

 2ヶ月ほど前から久留米市の広報紙「広報くるめ」の取材をやっている。今日(7/4)も
日曜日だというのに仕事が入っていた。「久留米市青少年健全育成市民大会」が久留
米市民会館であったのだ。午後1時から3時半ぐらいまでの予定だった。

 1時からのアトラクションは福岡県警の音楽隊とカラーガード隊で、これは10数年ぶり
に見るものだから、楽しみにしていた。しかし、そのあとの式典は、まーそれなりにやりす
ごして、メインの講演会がやってきた。講師は「夜回り先生」こと横浜市立横浜総合高
校定時制教諭、水谷修さんだ。最近、というよりかなり以前からマスコミに取り上げられ
ている、この世界での有名人らしい。しかし、不覚にも私の辞書にはこの人の名前がな
かった。それで、この人の講演だけは聞いて帰らなくちゃという思いだった。

 だけど、「広報くるめ」の取材の仕事が入っていなければ聞くこともなかったであろう
水谷修さんの貴重な講演を聞くことが出来て、何とラッキーだったと思っている。最初、
水谷さんの講演の予定時間が90分となっていたので、長いなーと青少年育成センター
の堀江所長に尋ねた。すると、「そんなことないわよ」と言われる。私も結構あちこちで
講演を聞いているので、名前は売れているのに、講演はちっともおもしろくない、という
こともよくある。だからそんな話に90分もつき合わされたんじゃたまらん、という思いがあ
ったことは確かである。しかし、その言葉の意味が分かるのに5分とかからなかった。

 やはり現場を踏んでいる人の言葉って重みがあると思った。有名大学を出て、学者や
評論家をやって、エッチなことしてつかまって、最近になって「冤罪だー」とわめいている
ような人とは全然違うと思った。

 90分間、ほとんど原稿も見ず、言葉に詰まることもなく、それでも実体験に基づいた話
なので私たちの胸に迫ってくる。だけど、最後の「あい」ちゃんの話はかわいそうで聞い
ていられなかった。そして、一番感動したのは挨拶運動を展開した中学校の話。おばあ
さんからお礼の手紙が学校に届いたものをコピーして水谷さんに送られてきたとき、泣
いてしまいましたという話を聞いて不覚にも私も泣いてしまった。

 私や私の周りには幸運にもドラッグに蝕まれているという人がまだいない(と思ってい
るだけかも)ので、薬物のお話の時には、遠い世界のような気がしていたが、そこまで
子どもたちが堕ちていく原因は我々大人が作っていると言うことだけは間違いないよう
だ。

 だから、最後にお話された挨拶運動や笑顔で過ごすことがいかに大切か、というお話
には、「じーんと納得」という感じだった。私も子供が大学生(熊本で一人暮らし)と高校二
年になり、自分のことは自分で判断して行動するようになった今、私の周りにいるもっと
小さい子どもたちに目を向けていかなければならないなーと思う。

 帰宅して、高二の娘に「今日この人の講演を聞いたのよ」と言って、今日のチラシを見
せたら、「あっ、この人この前テレビに出とった人やろー。この人の話ならわたしも聞きた
かったけん」と言う。惜しいことをしたと思った。当日参加していた人たちのほとんどは動
員であり、PTAや校区の役員をされている人が大半だと思う。そういう人たちの周りには
薬物はあまりないと思う。それよりも薬物などの身近にいる子どもたちに聞いて欲しかっ
た講演だったと思った。                            (2004. 7. 8 記)

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